犬や猫の嘔吐・食欲不振は要注意|札幌での内視鏡検査と治療-アイリス動物医療センター|札幌市白石区の動物病院

犬や猫の嘔吐・食欲不振は要注意|札幌での内視鏡検査と治療

犬や猫の嘔吐・食欲不振は要注意|札幌での内視鏡検査と治療

「また吐いているけど、毛玉かな」「ごはんの量が少ないけど、今日は疲れているだけかも」
犬や猫が吐いたり食欲をなくしたりすると、そう考える飼い主様も多いかもしれません。
ただし、症状が続く・繰り返す・体重が減っている場合は要注意です。消化管のトラブルや重い病気が隠れていることもあります。

 

そのようなときに、原因を詳しく調べる方法のひとつが「内視鏡検査」です。体への負担が少なく、目に見えない異常を確認できます。

 

今回は、札幌で受けられる犬や猫の内視鏡検査について、検査が必要となるケースや特徴を獣医師の視点から解説します。

 

■目次
1.犬猫の内視鏡検査とは?
2.どんな症状で内視鏡を考える?
3.内視鏡のメリットと負担
4.札幌で受けられる内視鏡検査と当院の強み
5.検査から治療までの流れ
6.ご家庭での観察と受診の目安
7.まとめ

 

 

犬猫の内視鏡検査とは?


内視鏡検査とは、先端に小型カメラが付いた細い管(スコープ)を使って、体内の消化器の状態を直接観察する検査方法です。特に胃腸の粘膜の様子をリアルタイムで確認できるため、症状の原因をより正確に突き止められます

 

当院の内視鏡検査では口から挿入し、食道を通って胃、さらに小腸の入り口である十二指腸まで到達できます。従来のレントゲンや超音波検査では確認しづらい粘膜のわずかな変化や炎症、腫瘍、出血、異物の存在なども、直接視認することが可能です。

 

必要に応じて検査中に組織の一部を採取(生検)し、病理検査をおこなえるため、見た目だけでは判断できない胃腸の異常や消化器疾患の有無を、組織レベルで詳しく調べることができます。

 

 

どんな症状で内視鏡を考える?


内視鏡検査は、以下のような症状が見られる場合の検査方法の一つです。

 

繰り返し吐く(食後すぐ・空腹時問わず)
慢性的な下痢や軟便が続いている
食欲の低下、ごはんを前にしても食べようとしない
・明らかな体重減少
・特に理由もなく元気のない状態が続いている
・紐やおもちゃなどの異物を飲み込んだ疑いがある(異食・誤飲

 

特に異物誤飲では、レントゲンや超音波では異物の種類や位置によっては確認が難しい場合があります。内視鏡であれば、胃や腸の内部を直接確認でき、状況によってはその場で異物の除去も可能です。

 

また、消化管の不調は異物だけでなく、炎症や腫瘍など、さまざまな病気によって引き起こされることもあります。

 

特にシニア期の犬や猫では、ちょっとした体調の変化を「年齢のせいかな」と見過ごしてしまうことがありますが、その背後に消化管の病気が隠れているケースも少なくありません。

 

さらに、すでに慢性的な疾患がある場合は、日頃の症状との区別がつきにくく、新たな異常を見逃してしまうこともあります。「そのうち治るだろう」と様子を見続けるのではなく、早めの対応が大切です。

 

 

内視鏡のメリットと負担


内視鏡検査は、犬や猫の体に大きな負担をかけずに、消化管の状態を詳しく調べることができる検査方法です。

 

<内視鏡検査のメリット>

最大のメリットは、開腹手術をせずに体内の状態を直接確認できる点にあります。メスを使わないため、術後の痛みや感染リスクが抑えられ、回復も比較的早いという特徴があります。

 

また、検査中に異物が見つかった場合、そのまま除去できるケースもあります。特に紐状の異物などは放置すると腸に深刻なダメージを与えるおそれがあるため、内視鏡による早期対応が望ましいとされています。

 

<考えられる負担>

一方で、内視鏡検査には全身麻酔が必要です。そのため、検査前にはしっかりと健康状態を確認し、麻酔のリスクを最小限に抑える準備が大切です。当院では、年齢や持病に応じた麻酔管理を徹底し、高齢の犬や猫にも対応できる体制を整えています。

 

病気を早い段階で発見し、すぐに治療へつなげることで、日常生活への影響を最小限に抑え、生活の質(QOL)の維持にもつながります。

 

 

札幌で受けられる内視鏡検査と当院の強み


アイリス動物医療センターでは、内視鏡検査に必要な専門機材が充実しています。小型犬や猫など、体の小さな動物にも対応できる極細スコープを導入しており、体格に合わせたきめ細かな検査が可能です。

 

また、犬や猫の内視鏡検査に関する豊富な症例経験があり、単なる「検査」にとどまらず、検査後の診断から治療までを一貫しておこなえる体制を整えています。

 

たとえば、消化器型リンパ腫炎症性腸疾患(IBD)の診断には、内視鏡による組織検査(生検)が欠かせません。内視鏡を使って胃や腸の粘膜の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べることで、病気の正確な診断につながります。
また、消化管腫瘍が疑われる場合には、早期発見と外科治療との連携が重要です。
当院では、内科・外科の両面から最適な治療方針をご提案しています。

 

さらにセカンドオピニオンにも対応しています。 「別の病院で原因がわからなかった」「今の治療で良くならない」といったお悩みもお気軽にご相談ください。
当院は白石区はもちろん、厚別区・豊平区・東区・中央区など札幌市内各地からご来院いただいています。

 

セカンドオピニオンについてはこちら

 

 

検査から治療までの流れ


内視鏡検査をご希望になる場合、または診察の中でご提案する場合には、以下のような流れで進めていきます。

 

1.問診と身体検査:日常の様子や症状の経過を詳しくうかがい、全身状態を確認します。

 

2.術前検査: 血液検査・レントゲン・超音波検査などをおこない、全身麻酔に耐えられる状態かを評価します。

 

3.内視鏡検査の実施: 当日は全身麻酔をかけ、口からスコープを挿入して消化管を観察します。必要に応じて組織の採取(生検)もおこないます。

 

4.結果説明と治療プランのご提案:採取した組織の検査結果をもとに、薬による治療・食事管理・外科的処置など、今後の治療方針をご相談しながら決定します。

 

当日の体調が安定していれば、検査後はその日のうちに帰宅できることも多く、飼い主様のご負担にも配慮しています。

 

 

ご家庭での観察と受診の目安


内視鏡が必要かどうかの判断には、日頃の様子をどれだけ正確に把握できているかが大きなカギになります。次のような変化が見られた場合は、早めにご相談いただくのがおすすめです。

 

1週間のうちに2回以上、嘔吐下痢がある
食べたいそぶりはあるのに、途中で食べるのをやめてしまう
・明らかに体重が減ってきている
毛並みが悪くなった、目に元気がない
・なんとなく元気がない状態が続いている

 

また、日々の体重・便の状態・食事内容を記録しておくと、診察の際に非常に参考になります。小さな変化に気づくためにも、日常の観察と記録がとても大切です。

 

 

まとめ


犬や猫の嘔吐・食欲不振・下痢といった症状は、つい軽く考えられがちですが、場合によっては命に関わる病気のサインであることもあります。

 

内視鏡検査は、体への負担が少ない低侵襲的な方法で消化管の内部を詳しく観察できる検査です。札幌の当院では、専用設備と経験豊富なスタッフによる体制を整え、検査から診断・治療まで一貫して対応しています。

 

「もしかして……」と気になる症状があるときは、無理に様子を見続けずに早めに動物病院へご相談ください。飼い主様とともに愛犬・愛猫が安心して元気に過ごせるよう、しっかりとサポートしてまいります。

 

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