超音波検査で“目に見えない異変”を早期発見しませんか？｜札幌で超音波検査が受けられる動物病院
愛犬や愛猫の様子が気になるのに、血液検査では「異常なし」と言われてモヤモヤしたことはありませんか？
そんなときに役立つのが超音波検査（エコー検査）です。体に負担をかけず、内臓の状態をリアルタイムで確認できるため、病気の早期発見・早期治療につながります。
当院では、血液検査やレントゲンに加えて、必要に応じて超音波検査も行い、見た目ではわからない体の異変を早期に発見できるように努めています。
今回は、超音波検査の内容やおすすめのタイミング、当院での対応体制についてご紹介します。
■目次
1.超音波検査とは？
2.腹部超音波と心臓超音波の違いと役割
3.こんなときにおすすめ｜早期発見に役立つケース
4.血液検査とセットで行うことでわかること
5.まとめ｜見えない異変を見逃さないために
超音波検査とは？
超音波検査は、人の医療現場でも広く活用されている画像検査のひとつで、動物医療の分野でも犬や猫の体にやさしい検査方法として注目されています。
この検査は、専用の機器（プローブ）をお腹や胸に当てて、体内の臓器に超音波を送信します。その反射を画像として映し出すことで、肝臓・腎臓・膀胱・心臓などの臓器の形や動き、さらには血流の様子まで詳しく観察することができます。
レントゲン検査との違いは、放射線を使用しないため被ばくの心配がなく、麻酔も必要ない点にあります。
そのため、高齢の犬や猫、あるいは持病のある場合でも安心して受けられる検査とされています。
また、超音波検査の大きな特長は、リアルタイムで臓器の動きを確認できることです。
「心臓の鼓動」や「腸管の動き」「膀胱にたまった尿の状態」など、その瞬間の体内の変化を視覚的に把握することができます。
腹部超音波と心臓超音波の違いと役割
超音波検査には、大きく分けて「腹部超音波検査」と「心臓超音波検査（心エコー）」の2種類があります。
それぞれが対象とする臓器や目的が異なるため、症状や必要に応じて使い分けられます。
＜腹部超音波検査＞
肝臓・胆のう・脾臓・腎臓・副腎・膀胱・前立腺・子宮・腸など、お腹の中にある複数の臓器の状態を詳しく調べることができます。
腹部にしこりがある、尿が出にくい、食欲が落ちている、または下痢や嘔吐が続いているといった症状がある場合に活用されます。
さらにこの検査は、腫瘍の早期発見や、膀胱結石の確認、臓器の炎症や拡張の有無を判断する際にも有効です。
症状がまだはっきりしない段階でも、体内の異常をいち早く捉えることができるため、早期対応に役立ちます。
＜心臓超音波検査（心エコー）＞
動いている心臓の様子をリアルタイムで観察することができ、心臓の壁の厚さ、弁の動き、血液の逆流の有無などを詳しく調べることができます。
「心雑音がある」と言われた場合や、呼吸が速い、咳が出るといった症状が見られるときには、早めに心臓の状態を確認することが大切です。
特に注意したいのが、心臓病は初期には症状が出にくく、気づかないうちに進行していることがあるという点です。
そのため、症状がなくても年に1回程度の定期的な検査が推奨されています。
こんなときにおすすめ｜早期発見に役立つケース
◆なんとなく気になる様子があるとき
「これといった症状はないけれど、なんとなく気になる」
そんな微細な変化が、実は病気のはじまりであることもあります。
食欲はあるのに元気がない、眠っている時間が増えた、触るとお腹が張っているように感じるなど、ささいな異変も超音波検査で原因が明らかになることがあります。
◆高齢期を迎えたとき
犬や猫が高齢になると、外見や行動だけではわかりづらい病気がゆっくり進行していることがあります。
定期的な腹部超音波検査を行うことで、腫瘍や内臓の炎症、結石などを早期に発見できる可能性があります。
◆心雑音を指摘されたとき
健康診断や診察時に心雑音を指摘された場合は、心臓超音波検査（心エコー）で、心臓の構造や動き、雑音の原因を詳しく調べることができます。
◆がんの早期発見を希望するとき
腫瘍の存在は、血液検査では反映されにくいケースも多くあります。
がんの早期発見を希望される場合は、超音波検査は非常に有効な手段です。血液検査では見つからない異変が、超音波によって明らかになることもあります。
血液検査とセットで行うことでわかること
超音波検査は、単独でも非常に有用な検査ですが、血液検査と組み合わせることで、より精度の高い診断が可能になります。
例えば、血液検査で肝臓の数値に異常がなくても、超音波検査によって腫瘍や嚢胞といった形態の異常が見つかることがあります。
反対に、血液検査で数値に異常がある場合には、超音波でその原因を確認することで、必要な治療や検査の方向性が見えてくることもあります。
特に、腎臓・肝臓・膵臓といった内臓疾患や、膀胱・前立腺・子宮などの泌尿生殖器のトラブルは、血液検査だけでは判断が難しいケースも少なくありません。
超音波検査では、臓器の形や大きさ、内部構造の異常を視覚的に確認できるため、目に見えない病変を早期に発見し、適切な治療へとつなげることが可能になります。
また、定期健診で血液検査と超音波検査をセットで行うことで、病気の兆候を多角的に把握することができ、健康維持や予防医療の観点からも非常に有効です。
まとめ｜見えない異変を見逃さないために
犬や猫は、体の不調を言葉で伝えることができません。だからこそ、飼い主様が「なんとなくいつもと違うかも」と感じたときには、早めに検査を受けることがとても大切です。
超音波検査は、見た目ではわからない体内の異変を捉えることができる、負担の少ない検査方法です。
特に、症状が出る前の段階で病気を発見できれば、健康寿命を延ばすことにもつながり、治療の負担を軽くすることも期待できます。
さらに、血液検査と組み合わせることで、より正確に現在の健康状態を把握することができ、飼い主様にとっても安心材料になります。
定期的な健康チェックや、少しでも気になる変化があったときには、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
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