症例紹介
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アロペシア(脱毛症)|ポメラニアン
今回はポメラニアンのアロペシア(脱毛症)の治療症例です。
アロペシアとは日本語に直すと「脱毛症」と訳される通り体毛が極端に少なくなる疾患です。
確定診断には皮膚病理検査が必要ではありますが、
診断がついたとしても中々発毛が認められないことが多く、
治療に苦慮することが多い疾患です。
あまり命に関わる疾患ではありませんが、
外貌の著しい変化があるために飼い主様が心を痛めて来院することがしばしばあります。
好発犬種はポメラニアンですが、当院ではトイプードル、ミニチュアダックスなど犬種は多岐に渡ります。
今回ご紹介する症例は、最初は投薬に反応せず1年ほどは僅かな発毛が認められる程度でしたが
投薬内容を変更し、飼い主様が根気よく治療を続けていただいたこともあり、
投薬内容を変更して半年後にはしっかり発毛しました。
まだ尻尾の発毛は乏しいものの、明らかに変化をしているため、もう少しこのままの治療を継続いたします。
担当獣医中村 匡佑
皮膚科疾患は他のどの疾患よりも治療に時間を要することが多く、
経過や治癒の有無などを一つ一つ評価しながら少しずつ前進することが多いです。
ちょっとした皮膚の痒みでも根底には基礎疾患が隠れていて大きな病気を見つけることも少なくありません。
皮膚に気になることがある場合は様子を見ずに動物病院への受診をお勧めいたします。