食事胃腸病学 食事胃腸病学

腸内異物

今回は飼い主様に同意を得られましたので、実際の症状からどうなったかを報告します。

 

5歳の避妊済みの猫ちゃんで、3日前から食後や水を飲んだ後に頻繁に吐くようになって、

食欲が全くない状態で来院されました。

 

血液検査では、頻繁に吐いているせいか脱水がひどく、

腎臓の数字が軽度上昇していて、血液中の電解質のバランスが乱れていました。

 

レントゲン検査では明らかな所見は見つかりませんでした。

その日は点滴と吐き気を止める注射をして、翌日バリウム検査を行いました。

するとある一定の場所からバリウムが全く動きません。

 

つまり今回の症状は腸の異物から引き起こされたものでした。

ポイントは

・症状は急に始まっていて、症状が始まる前は元気だったこと

・頻繁に吐いていること

・食事や飲水と関連した吐き気である事

 

こうなってしまうと外科的に異物を除去するしかありませんので、

手術を行い異物を摘出いたしました。

実物がこちらです。

 

お話を伺うと、ウレタン製のマットをよくかじっていたとのことでした。

たった2㎝程度のものでも十分に詰まってしまう可能性があります。

 

現在、本人はすこぶる元気で食事も自らできるようになりました。

あとは少しづつ食事の量を増やし、1週間ほどかけていつもの食事に戻していきます。

 

腸内の異物は命にかかわるものですので、身の回りにあるものには十分注意してください。